人間を愛したら終わり
愛されたいと思ったら終わり
人間になってしまうから
何にでもなれて何にもなれなかった
できそこない 堕天使 怪物 何と呼ばれたい?
いつまでも生きたけど どこまでもいけるわけじゃないと知っていた
望むモノは手に入らない 届かない地平がある
偽物の扉の前 完全を夢みて
偽の真理の声を聞き 人間に焦がれた
完全って何かな 自問する
なれなかった何か
合わさる二匹の竜 輝く錬成陣
錬金術は よくわからない
不完全って何かな 人間?
だけどあいつら幸せそう
それも なれなかった
(妬んでいた)
(向こう側の存在)
(寝ても覚めても 忘れない)
(関わり続ける)
(終わらないくるしみ)
(それは)
(まるで恋のよう)
「バイバイ」
別れの言葉 最初で最後の
泣きながら言った さようなら
誰に?
(向こう側に)
(届けたくなった)
(初めて)
だって わかるよと言われてしまったから
まっすぐな瞳 哀れみとわずかでも 共感
垣根を越えて
まるで仲間のように
同胞のように
手を差し伸べられてしまった
だから言ったのさ バイバイ
嬉しくて 悔しい
だって そんなことをされたら
(人と人の間 見守られ)
まるで 人間みたいだ
(それは夢の終わり)
(叶うとき)
(恋の成就)
そして 人間になったら もうお終い
限りある命 燃やし生きればこそ
激しく 儚く
(にんげんの ように)
最後には
(バイバイ)
死んでしまうんだ
FIN