【作者後記】

はぁ…ついに描いちゃいました。エンマルエン。
実はネーム自体は去年の7月、それこそサイトが出来たばかりの頃につくったものでした。長い間ボツになってたんですが、今回ふと思い出して眺めてる内に手直ししてうpしたくなり…勢いでやっちゃった。
全体として展開早すぎて漫画としては相変わらずダメダメですが、ついに出せたなーという変な満足感があります。
ちなみに最初のバージョンでは、この後スカーが助けに来るんだよってところを暗示して終わりにしようと思ってました(14巻)。
だけどそれやると、スカーさんのぞいてたんですか?という感じになってしまいそうなのでやめた。

エンビとマルコーさんの組み合わせでベースにあるイメージは小悪魔と堕ちた賢者、ですかね。
小悪魔は人間を堕とすのが大好き。えげつなくて、ある意味人間以上に人間を知ってる。傷口に塩を塗るようなことを言って苦しめ、弱みにつけ込んで引きずり下ろして喜ぶ。それは人間にとっては迷惑きわまりない厄介者であり、最終的には精神の破壊や人生の破滅へと誘おうとする最低最悪の存在です。

でも一方で小悪魔の方としては、自分の所まで堕ちてきてくれる、もがき苦しんでくれる人間のことは結構好きだったりするのかもしれない。それが本来人に敬われ、慕われるはずの賢者ならば、尚更。
また、考えようによっては、人間の醜さ・弱さを見てうれしがる悪魔というのは、人間が自分自身ですら否定したい汚い部分を、それこそ天国の神様は決して認めないであろう闇をも、全て笑って受容し、呑み込んでくれる存在ともいえるかもしれない。
そして、そんなことをしたがる悪魔自身もひょっとすると少しくらい、どこかが痛かったり、寂しかったりするのかも知れない……とかなんとか思っちゃったりしたのがまあ、この漫画です。
だからエンビは、幽閉の身であるマルコーさんにとってエッチで危険きわまりない生き物として降臨するのです。

愛されたが最後、破滅。その白い腕に抱かれたら地獄の門が見える。
マルコーさんが人としての誇りを取り戻し、過激な「悪魔祓い」(報復とも言う)を敢行するには原作20巻を待たなければならないでしょう。

……という妄想でした。はい。(2009/5/5)